売り上げのいい店長は「助けて!」が言える人
店長はプライドがあります。
もちろん、これはいい事です。
しかし、だからと言って誰にも頼らず、分かっているフリをする方が多いのも事実。
店長の仕事は管理し売り上げや利益のポテンシャルを最大限に上げること。別に頭が特別いい必要はありませんし、突出した能力がないと務まらないという訳でもありません。
スタッフよりも優秀である必要はないんですね。
良い店長とは分かっていても「教えて」「助けて」が言える人です。
これをやると舐められるとは勘違いしている店長が多いのですが、スタッフに頼るというのは非常に効果があるスタッフの育成法でありモチベーションを上げる方法なのです。
店長に頼られるというだけでスタッフは「頼られてる」と感じるはずです。
「これやっといて」というのと「これやろうと思うんだけど、他にいいアイデアない?教えて」っていうのとでは雲泥の差。
単純に「あれ?これどうやるんだっけ?◯◯さんはこういうのは詳しいよね。助けて!でもスタッフは見てくれてる。信頼してくれてると感じるものです。
褒めて、認めて、感謝する。
これは店長の鉄則ですね。
本気で従業員満足度を上げるためには、まず何をするか!
どの会社でも従業員満足度が優先というはずです。
従業員が満足度しなければ、いくら顧客満足といっても効果はありません。笑顔で挨拶。親切、丁寧な対応と言われても満足してなければ無理ですもんね。
では、どのように従業員満足度を上げるか?
多くの会社で行なっているのが福利厚生。非常に機械的で意味の薄い従業員満足です。
本気で従業員満足度を上げる事を考えている店舗では従業員を家族だと考えています。
まず、従業員の誕生日、家族構成が言えるか?花見やクリスマス、誕生日のイベントは一緒に行なっているか?
嫌な仕事を任せっきりにしていないか?
朝一で従業員の体調やモチベーションを表現や顔色、動きで確認出来ているか?
本気で信頼のある店長などは、忙しい時期には甘い物や栄養ドリンク。朝早くから全員が出社するイベント時には朝食を抜いている従業員を心配しておにぎりを用意して来る人もいます。
こういった上司には間違いなく従業員は付いてきます。
従業員のためになる研修では自分が売り場に立って従業員を研修に行かせたり、自分には関係が薄い研修であっても初めての研修にはついて行ったりする方もいます。
ここまでやって従業員満足度は上がるのです。
あの人のために頑張ろうと思えるのです。
従業員満足度という言葉ばかりが先行して行動に移せない人も多いですが、本来の従業員満足度はそういったものなのでしょう。
そんなんことしたら自腹が!休日が!と言っている人は従業員を家族として捉えられていない証拠です。
イベントやるなら平日がいい場合も!
店舗でもイベントというとどこの店でも週末と決まっています。
集客が多いので当然です。
しかし、人員が少ない中、必死にイベントを行っっている店舗も少なくありません。
おそらくは本社主導や店長主導で行っているイベントなのでしょうが現場の状況が見れておらず、実際の売り場が疎かになっているなんて場面にも出くわします。
また、週末でも時間のないといったお客さんも少なくありません。
特に高単価な商品、高齢の方向けの商品などは従業員もお客さんも時間を割くことが出来る平日の方がいい場合もあります。
イベントの結果がイマイチというとのであれば平日イベントというのも頭に入れておきましょう。
ポイントカードに頼りすぎると売り上げは落ちる
今ではどこのお店でもポイントカードを作っていますね。
そのカード情報で顧客管理を行っている店舗も少なくありません。
しかし、これに頼りすぎるのも危険です。
スタッフに顧客の名前と顔がどれだけ一致するか?それを確認すると殆どが20名以下。昔では考えられないほど少ないのです。
なぜそんなに少ないのかスタッフに確認するとポイントカードなどのデータで管理しているから必要ないというクールな返答。
そういう時代かも知れませんが、それに頼り過ぎると危険です。商売は結局のところ人と人ですからね。
よく行く紳士服店の店長は100人くらいの名前と顔は記憶していると言っておりました。流石に個人情報などの関係でメールアドレスや電話番号は個人的なデーター管理は出来ませんが会社のパソコンさえあればいつでも引き出せるそうです。更にその100人の家族構成や好みも把握しているそうです。
私も含め、この店長を慕ってくる顧客は多いようで店長はいつも売り場でお客さんの対応をしています。
この店舗は正直立地条件はいい場所ではありません。この店長が5年ほど前に転勤してきた時も数字が落ち込んでおり大変だったと言います。しかし、顧客が安定してからはその心配もなく、顧客が顧客を呼ぶといういい方向に進んで行ったそうです。
この店長は顧客の家族も頭に入っていますので、子供がそろそろ新社会人になる。友人らが結婚してくる年齢。入学、卒業の年齢なども頭に入っています。ポイントカードの情報でもなかなかここまで追いつけませんし、仮にそれらを把握していても、電話などしても厄介がられるだけです。
データ管理は便利ですが、それを超えるのはやはり人ってことのようです。
好調の飲食店がいきなり潰れる理由
ひとりのお客さんが同じ飲食店に通う数はおおよそ決まっていると言います。
だいたい20回程度です。
どんなに気に入ったお店であったとしても20回行くと流石に飽きてしまう訳ですね。
しかし、飲食店としたら人気が出たから新規出店しよう!とどんどんお店を増やしていきます。
最初はそれでもお客さんは来ますが、人気だからと毎週通うお客さんが多かったりすると、すぐさま20回の上限に達してしまい飽きられてしまうんですね。
つまり人気の店舗の寿命は短くなるんです。
「いきなりステーキ」「ワタミ」なんかがそうですね。
しかし、これを回避することも出来ます。
ワタミなどはお店の名前を変更し、メニューも変えて再出発しています。ノウハウやそれを持った社員がいれば飽きられても復活出来る訳です。飽きられたら別のお店として再出発すればいいんですね。ただし、1からやり直しとなるとかなり厳しい。
そこで、もう1つの方法とはお客さんに飽きられないように常に変化させていく事が重要です。
一品料理をメニューに追加とかではありません。メインの看板とも言えるメニューを変更するくらいの変化が必要です。
どんなに爆発的な人気が出た店舗であっても、お客さんは20回が限度。それを変えるためには大きな変化を常にしていく努力が必要なのです。
正社員の比率が高い店舗の方が売り上げがいい!
スーパーなどは売り上げ年間2億円に対してレジは1台必要と言われております。これが一般的なパートさんやアルバイトの方のレジ打ちスピードの限界な訳です。
しかし、業績好調の店舗では年間売り上げ4億円に対してレジが1台の店舗も少なくありません。こういった店舗の多くがレジを熟練の社員で行っています。熟練の社員だと単純に1日の労働時間も長いですから慣れており、更にある程度の権限も与えられているので問い合わせやクレーム等の対応も早いんですね。
つまり、熟練の社員はパートさんやアルバイトの2倍の生産性があるということです。
もともと、正社員の比率が高い業種同士ですと大きな差とはなりませんが、スーパーなどのアルバイト率が高い業種では大きな差が出てきます。
社員の比率が上げることは出来ないという場合はパートやアルバイトの方に長く勤めて頂けるよう常に感謝し、やりがいを与える事が大切です。
販売原価をスタッフに教えないのは何故か!
販売原価や利益率をパートやアルバイトはもとより社員にも教えないという店舗があります。
おそらくは値引きの抑制や情報を他社等に漏らしたくないという考えかと思われますが、実際には社員、出来ればパート、アルバイトにも情報共有した方が利益が出やすい場合があります。
また、経費などもざっくりとでも教えることで信頼関係と責任感が生まれ、安易な値引きを抑え、売り上げを上げる方法を考える様になる方が思っているよりもずっと多いのです。
もちろん、こんなに利益取っているんだから、値引きしてもいいだろう!と言った考えの社員も出てきます。
その場合は人件費、固定費、税金などを伝え実際の儲けは、どれほどでもない事を伝えましょう。
同様に決算などでも在庫を減らせと支持するだけでは、機械的に減らそうとするだけで社員の成長はありません。在庫には税金がかかる事。廃盤商品をセールで売らなければならない理由などをしっかり伝え、社員、パートがそれらを知っている店舗と知らない店舗では大きな差が生じます。
本社で教えてはいけないというルールがあるなら別ですがグレーゾーンな場合は思い切って教え、社員の成長を促すのも売り上げ貢献に必ず役立ちます。