電話対応でのクレームを減らす方法
お客様からの問い合わせは、これだけSNSやメールなどのネット環境が普及した現在でも「電話でのお問い合わせ」が最も多いのが現状です。
お客様の心理としては、なるべく早く簡単に商品やサービスの不満を解決しようと電話を選んでいるわけです。
しかし、多くの企業のサポート窓口では「部署が違う」「知識がない」「時間がない」といった理由でたらい回しなどになりクレームに発展するケースが非常に多いのです。
その点、アップルにサポートセンターは非常に優秀なマニュアルがあると思われます。電話に出たオペレーターの方は必ず「私がしっかりサポートします」といった旨の言葉を返すのです。
まず、電話をすると内容を聞かれ、その後、「なるほど、では私が最後までしっかりサポートいたします」といった具合です。
この言葉1つでユーザー側としては、もちろん安心しますし、マニュアルとはいえ、その言葉を発した側も「逃げ」の言葉など使わずにユーザー側が納得するまでサポートしなければならないという気持ちになりますね。
そして、ユーザーに極力すストレスなく無事に問題が解決されたならば、買い替えの時はまたアップルにしようとか他の製品を買う時もアップルなら間違いないと感じるわけです。
あなたの会社が電話でのクレームが増えたと感じるのであれば、まず電話にでる担当者に「しっかりサポートします」といった旨の言葉を使わせるというのはクレームを減らす要因になりうるかもしれません。また、問い合わせの多い内容はマニュアル化し素早く対応できるようにし、例外的な内容についてはどうするのか?そういったことも十分に取り決めておくことが重要でしょう。
さらに言えば、電話にて知識が乏しく決定権もない担当者がずっと対応し続けるケースもあります。そうなると「できません。」の一点張りでクレームになる場合もあります。もし、電話にでた担当者が対応に困ることになるような案件はスムーズに決定権があり、知識も豊富な方に変わるようにすることも重要となります。
店長ならば年間売り上げ金額の高い顧客を上位10%の名前は言えるようにすること!
業種によって違いますがアパレル関係や美容室などでは年間。家電量販店や家具屋さんだと大きな買い物をする人もいるので数年間単位で店舗でお買い上げ頂いている金額の上位10%に入る顧客は店長ならば名前と顔が一致するように心がけるべきです。
この上位のお客様たちは他のお客様とは顧客単価が大きく違います。
年間20万円使ってくれるお客様なら年間1万円のお客様の10人分に相当するわけです。
ですから、この上位10%のお客様は絶対に他社に流してはいけません。
他のお客様と同じでは逃げていきます。
この売り上げを支えているお客様には、例えば、特別セールのはがきを作り、一言手書きで日頃の感謝の言葉を添えるとか。お買い上げいただいた数日後には必ずお電話を差し上げて商品に不満がないか確かめるとか。
日頃の業務が忙しくて無理という人が殆どでしょう。
しかし、大半の仕事よりも売り上げを支えている上位10%の顧客を大切にすることは重要な業務です。ご来店されたら店長が自らご挨拶に伺うとか、商品に不具合があったりしたら駆けつける。
すべてのお客様に圧倒的な他社との差別化でのサービスを行うのは難しいはず。でしたら、時間をコストのかかるサービスをこの売り上げ上位の顧客に傾け、他社との圧倒的なサービスをここに絞り込むべきでしょう。
売り上げを落としている店舗は、ほとんどの場合、多くのお客を失う前に、この上得意さまを失っております。上得意様を失うと売り上げが落ち、無駄な作業、努力により人件費などのコスト増など負のスパイラルに入ることが多いのです。
逆に売り上げを安定して伸ばしている店舗は、この上得意様を非常に大切にしています。お店を支える土台である上得意様。店長ならば、まずこの顧客が誰なのか?顔と名前を知っておくことは最低限必要です。
ネットショップや競合店に勝つには
ネットショップやリアル競合店に勝つためにはどのようにすればいいのか?
お店を任されている店長ならば誰もが考えることでしょう。
まず、考えなければならないのがこれらの競合相手との差別化です。
といってもどう差別化すればいいのかが難しい…。
店頭に並んでいる商品も同じもの・・・。サービスと言っても、売り側から見ても同じようなサービスばかり・・・。
どうやって差別化すればいいのか分からないのも無理はありません。
ですが、そんな中でも売り上げを安定して伸ばしている店舗があります。
何をしているのか?
それが顧客管理です。
「いやいや、顧客管理なんてしているよ。ってか、どこの店でもやっているから差別化にならんでしょ」
って思いますよね。しかし、売り上げを伸ばしている店舗の顧客管理はもっとアナログです。
たとえば、店長が顧客何人の顔と名前を言えるでしょうか?
10人、20人・・・?美容室なんかでは100人くらい名前を言えるかもしれませんが、一般的には20~30人くらいでしょう。
昔は、もっとお客さんの名前と顔が一致している店長が多かったと思います。しかし、最近ではパソコンが顧客の管理をしている上に個人情報などがうるさくなり覚えていないケースが多いんです。
商売の原点は、お客様との関係づくり。商品に違いがないのであれば、「人」で差を付けるしかありません。
他社は、ポイントカードやパソコンで顧客管理しているところ、あなたのお店では、店内に入ってきたとたんに「○○さん、いらっしゃいませ」と名前を言うだけでも圧倒的な「他社との差別化」になることは間違いないでしょう。
また、お得意さんを増やせば口コミでお客さんを紹介してくれたり、ちょっと無理いってこちら側のおすすめ品を買ってくれることもあります。
パソコンやポイントカードがあるから・・・。めんどくさい。覚えるの苦手・・・。
そう思ってしまうでしょうが、他社の店長も同じ考えです。そのめんどくさい作業を率先して行うことで他社との差別化。そして、売り上げへと反映していくことでしょう。
CS(顧客満足)とES(従業員満足)どっちから手を付ける
顧客満足をCSといいますね。多くの方がご存知でしょう。
しかし、意外にも従業員満足度であるESを知らない人もいます。
顧客満足は耳がタコになるほど聞いているのでみんな知っているけど、従業員満足度はあまり重要視されていない証拠なのかもしれません。
ですが、この顧客満足を上げようと考えれば、まず従業員満足度を上げないと話になりません。
従業員が満たされていないのにお客様に満足してもらうのは無理があります。
「お客様には笑顔で挨拶をしましょう」
そういわれても、自分が笑顔を向けられていないのにできません・・・。
「お客さまには気配りが大切・・・」
自分が気配りされていないのに・・・。
思うように動いてくれない、言ってもやってくれない従業員の気持ちは、内心そういう思いなのです。
顧客満足を向上させたければ、まず従業員満足度を上げることが重要です。
別に賃金を上げるとかではありません。ちょっとしたことに「気づき」そして「褒める」ことが大切です。
「陳列の仕方がよくなりましたね。とても見やすいですよ。」
「〇〇さんが掃除してくれると、とても綺麗になりますね。ありがとうございます。」
そう、伝えるだけで相手は「この人は見てくれている」とうれしく思い、次の褒められようとがんばります。認めてくれている人の期待は裏切りたくはないんです。
店長や役職者は、お客様同様、もしくはそれ以上にスタッフの行動に目をやり、「気づき」「褒めてあげて」従業員満足を上げることが大切です。
めんどくさい仕事を簡素化して売り上げアップ
店舗にて販売に携わっていれば必ずめんどくさい仕事はあるはずです。
例えば、注文を受ける仕事。
お店にないものを聞かれて、取り寄せできるかどうかを調べ、注文が受けられるようなら納期を確認しお客様に名前と住所と電話番号を聞く。個人情報は、鍵の掛かった保管庫に入れ、入荷したら電話。留守なら出るまで時間を空けて再び電話・・・。
めんどくさいですね。
当然、このような作業は誰もが面倒だと思っています。
ですから、普通はこうなります。
客:「すみません。この商品ないんですか?」
店員:「申し訳ございません。在庫を切らしております。」
これで終わり・・・。
めんどうな仕事であるため、「在庫を切らしておりますが、ご注文もお受けできます。よろしければ納期をお調べいたしますのでこちらにどうぞ」といって椅子に座らせるようなことはしません。なるべく注文は受けたくないんです。
しかし、この注文の問い合わせが日に3件あるとすると月に90件。全部、逃しているとすると実に月90人もの顧客を逃している計算になります。
つまり、この注文をすべて自店の売り上げにできれば、お客を月に90人増やしたのといっしょです。
かといって、ただ従業員に注文を受けろといっても無理です。めんどくさいので・・・。
ですから、面倒な仕事は簡素化する必要があります。
たとえば、個人情報を入れる鍵付きのBOXをレジ付近に用意するとか、お問い合わせの多い商品はファイル化してすぐに見つけることが出来るようにするとか。入荷後に電話するのが面倒なようなら納期を先に調べておいて、〇〇日に入荷するので取りに来てくださいと伝え。納期が遅れる時のみ電話する。電話がなければ入荷しているので取りに来ちゃってくださいと伝えるなどなど。
限界まで簡素化し、注文を受けてくれた従業員には「ありがとう」と上司からお礼を言うようにしましょう。それだけで、従業員は注文を笑顔で受けてくれるようになります。
店舗では、面倒だからと敬遠し、売り上げを逃していることがかなりあります。思い当たる節があるようならしっかりと簡素化し売り上げUPにつなげていきましょう。
売り上げを上げるために知っておくべき数字
売り上げとは、売り上げ=客数×客単価です。
もっともシンプルに考えれば、これがすべてですが、ここまでザックリしていると何をどう行動していいものかわからない人も多いでしょう。
ですから、もう少し深掘りして考える必要があります。
客数とは、新規顧客+既存客数-流出顧客です。
一般的には1:5といわれ新規顧客を獲得するためには既存の顧客を維持するコストの5倍のお金がかかるといわれています。まぁ、新規顧客を呼び込むには広告や特売セール、新装開店などを実施する必要がありますからね。
ですから、既存の店舗でできることといえば既存顧客の流出に重点を置くことになります。
次に客単価です。これは商品単価×購入数量です。
こう考えるとどうしても商品の単価を上げるための努力やプラスで1品買ってもらう努力に目が向きます。ですから、よく売れる商品の隣に少しだけ単価の高い商品を置きPOPなどで注目を引いて買ってもらうとか動きのいい商品付近に関連する商品を置いてプラス1品買ってもらうよう陳列するわけです。これらも客単価を上げるためには十分有効ですが、もう一つ重要なのは、商品を安く見せるという努力も重要です。商品を安く見せる、陳列を工夫することもプラス1品、単価アップにつながります。
さて、ここまで読んでも行動に移せる人は多くありません。まだ、何をどうしたらいいのか画が浮かんでこない人の方が多いはずです。
行動に移すには、これらを数字に置き換える必要があります。
たとえば、今月は前年の110%の売り上げの予算だとしましょう。
前年が1000万円売れているのであれば、1100万円の売り上げが必要です。プラス100万ですね。
式をもう一度見直してみましょう。
売り上げ=(新規顧客+既存顧客-流出顧客)×(商品単価×購入数量)
ですから、プラス100万円を売り上げるなら、新規顧客か単価か数量か?どれが最も上がりやすいか考える必要があります。また、より行動に移しやすいように1日単位で考えた方が分かりやすいでしょう。
月で100万円のプラスですから1日33300円ほどですね。
1日の平均客数は100人としましょう。
式に直すと
33300円=(0+100-0)×(333×1)
この場合は、新規顧客は見込めないのでゼロ。流出顧客もゼロで食い止めるとして、1人のお客さんに1品買ってもらうと考えて1品333円単価を上げれば日に33300円上がるように戦略を練る必要があるわけです。
商品単価を上げると共に購入数量も上げられると考えるなら
33300円=(0+100-0)×(166×2)
これなら1人につき平均2品買ってもらい商品単価は166円づつアップさせれば日に33300円。年間100万円の売り上げアップにつながります。
全体的な数字で考えるよりも、どれだけ数字を上げたいのか?その為には客数、商品単価、購入数量のどれを上げればいいのか?を考えた方がずっと行動に移しやすいはずです。
もちろん、計算した通りの数字にはなりません。客数がプラスマイナスゼロってことはありえませんし、客単価が予定の数字よりも上がった、上がらなかったということは最初おおいにあります。しかし、自分なりに数字を作り戦略を練るうちにやがて数字と結果が近づいてくるはずです。
新製品を売るにはどうすべきか?
特に家電製品によく見られる傾向で新製品よりも旧商品、型落ち品をネット情報や雑誌ではお買い得としている場合があります。
確かに売価を見れば型落ち品の方が安いですし、外観も変わらない場合も多いでしょう。
しかし、売る側としてもメーカーとしても利益の多い新製品を売りたいところ。
そこで、新製品と型落ち品との違いをPOPなどでしっかりとわかるようにしておく必要があります。
新製品ですので何かしらの改良はしてあるのが普通。その改良された新機能を価格差以上の魅力として伝えられるかどうかでお店の売り上げ、利益が変わってくるわけです。
その新機能の良さがわかるような展示方法も検討すべきでしょう。
どう考えても、新機能に価格差以上の魅力がない場合はお店独自のサービスによって埋める努力も必要です。
パソコンなどであれば初期設定を新製品は無料で行うなどです。
ECと違いリアル店舗では、新製品の新機能の体感などもしやすく店舗独自のサービスなども即座にまた個別に行う事も可能であり大きな強みでもあります。
また、それらを行うことによって魅力のある店舗にもなっていくでしょう。
安易に価格で売れる商品よりも新製品やプライベートブランドを売ることに努力を惜しまない店舗こそが今後生き残っていくことは間違いありません。