売り上げを上げるために知っておくべき数字
売り上げとは、売り上げ=客数×客単価です。
もっともシンプルに考えれば、これがすべてですが、ここまでザックリしていると何をどう行動していいものかわからない人も多いでしょう。
ですから、もう少し深掘りして考える必要があります。
客数とは、新規顧客+既存客数-流出顧客です。
一般的には1:5といわれ新規顧客を獲得するためには既存の顧客を維持するコストの5倍のお金がかかるといわれています。まぁ、新規顧客を呼び込むには広告や特売セール、新装開店などを実施する必要がありますからね。
ですから、既存の店舗でできることといえば既存顧客の流出に重点を置くことになります。
次に客単価です。これは商品単価×購入数量です。
こう考えるとどうしても商品の単価を上げるための努力やプラスで1品買ってもらう努力に目が向きます。ですから、よく売れる商品の隣に少しだけ単価の高い商品を置きPOPなどで注目を引いて買ってもらうとか動きのいい商品付近に関連する商品を置いてプラス1品買ってもらうよう陳列するわけです。これらも客単価を上げるためには十分有効ですが、もう一つ重要なのは、商品を安く見せるという努力も重要です。商品を安く見せる、陳列を工夫することもプラス1品、単価アップにつながります。
さて、ここまで読んでも行動に移せる人は多くありません。まだ、何をどうしたらいいのか画が浮かんでこない人の方が多いはずです。
行動に移すには、これらを数字に置き換える必要があります。
たとえば、今月は前年の110%の売り上げの予算だとしましょう。
前年が1000万円売れているのであれば、1100万円の売り上げが必要です。プラス100万ですね。
式をもう一度見直してみましょう。
売り上げ=(新規顧客+既存顧客-流出顧客)×(商品単価×購入数量)
ですから、プラス100万円を売り上げるなら、新規顧客か単価か数量か?どれが最も上がりやすいか考える必要があります。また、より行動に移しやすいように1日単位で考えた方が分かりやすいでしょう。
月で100万円のプラスですから1日33300円ほどですね。
1日の平均客数は100人としましょう。
式に直すと
33300円=(0+100-0)×(333×1)
この場合は、新規顧客は見込めないのでゼロ。流出顧客もゼロで食い止めるとして、1人のお客さんに1品買ってもらうと考えて1品333円単価を上げれば日に33300円上がるように戦略を練る必要があるわけです。
商品単価を上げると共に購入数量も上げられると考えるなら
33300円=(0+100-0)×(166×2)
これなら1人につき平均2品買ってもらい商品単価は166円づつアップさせれば日に33300円。年間100万円の売り上げアップにつながります。
全体的な数字で考えるよりも、どれだけ数字を上げたいのか?その為には客数、商品単価、購入数量のどれを上げればいいのか?を考えた方がずっと行動に移しやすいはずです。
もちろん、計算した通りの数字にはなりません。客数がプラスマイナスゼロってことはありえませんし、客単価が予定の数字よりも上がった、上がらなかったということは最初おおいにあります。しかし、自分なりに数字を作り戦略を練るうちにやがて数字と結果が近づいてくるはずです。