販売心理学(売りたい方を選ばせる)
こんな経験はないでしょうか?
街中で誰かが一点を見つめているのを見て思わず、自分もそちらの方向を見てしまった。
環境心理学の世界で、これは「行動の同調」といわれるものです。
試しに電車の中や会社で窓の外でもどこでもいいので、じっと一点を見つめてみて下さい。周囲にいる何人かはあなたの見つめる方向が気になってそちらに目をやるでしょう。
人間は、他人の行動に釣られやすいという訳です。
これを販売の技術に応用している方もいます。
AとBの商品があり、Aの商品を売りたい場合。あなたはAの商品を接客しながら意識的に目をやりましょう。そうすることで相手はAの方に注意が向きます。
これは、比較対象の商品がないと意味がないそうです。Aの商品が売りたいからと言ってBの商品を相手の目に入らないところに置いてしまうと意味がありません。
たとえば、化粧品の口紅であれば売りたいAの商品を左手に持ちます。相手が左利きの場合は逆です。あなたは売りたい商品を右手に持ってください。相手の利き手の方に売りたい商品を近づけるのです。そして、売りたくない商品は逆の手に持つようにしましょう。
そして、意図的にAの商品に目をやるのです。人間は利き手の方が神経を集中できるので相手の意識もよりいきやすくなります。
そして、Aの商品を一瞬だけ相手に近づけます。これで、およそ80%の人がAの商品を選ぶそうです。