部下は説明や説得では変わらない・・・。
店舗で働いたことのある方なら、こんな店長を目にしたことがないでしょうか?
誰よりも、早い時間に出社し、誰よりも遅い時間まで仕事をする。そして、誰よりも勉強熱心で、誰よりも正しいことを言う。
完璧な店長ですね。
こんな素晴らしい店長だからこそ、大きなミスを犯すことがあります。
「もっと笑顔でお客様の対応をしなきゃダメだ!」
「そのやり方じゃダメだ。マニュアル通りにやってくれ!」
優秀な店長ほど売り上げや利益を上げるための知識も豊富であり、モチベーションも高いものです。
ですから、自分が学んで知っていることを必死に部下に伝えようと説明したり、できなければ言葉を変えて熱心に説得したりします。
しかし、これは絶対ともいえるのですが「人はそう簡単には変わりません」。
「笑顔でお客様対応してくれ、ミスするな・・・。」
そんなことを言っても変わるのは数時間。朝言ってひどい時にはお昼ごろには元に戻っているでしょう。
そうした時に多くの上司がとってしまう行動が「あきらめ」か「恫喝」・・・。
これをしてしまうと、どんどん部下が離れていきます。
必死に働き、誰よりも勉強し、誰よりも働いているのに気づけば独りぼっち・・・。
店長にしてみたら「正しいことを言っている」んです。間違ったことを言っているわけではないので余計にストレスがたまるでしょう。
これは、実は私も昔、先輩に言われたことなんです。お前の言葉ごときじゃ「人は変わらん」・・・。
いくら、説明や説得をしたところで人は変わらんのです。
では諦めるか?
いや、実は簡単な方法があります。まず「信じて」、そして「認める」んです。
いつかは変わると信じて、その人を認めることです。
信じて認めてしまえば、今まで任せられなかったような仕事を任せることもできます。(ちょっと、最初は怖いですけどね)
すると、一気にその人の顔つきも変わってくるはずです。自分から積極的に動くようにもなっていくでしょう。
そうしたら、さらに信じて認めるんです。
「いや~。スゴイがんばってくれたね~。今度、このイベントも君に任せてみたいんだけどいいアイデアある?」
怖いですよ。そりゃ、仕事ができないと思っている人に仕事を任せるのは・・・。しかし、その人を変えようと思ったら信じて認めるのが最短だと個人的には感じます。
内心、「こいつ仕事できないなぁ」とブラックな自分が出てきた時には、いつも先輩の言葉を思い出すようにしています。
「お前ごときの言葉じゃ人はかわらん」
どれだけ、「こうじゃない。こうしてくれ!」と言ったところで人は変わりません。それより、まずその人を信じて認める。そうすれば、こちらの態度も変わってきますし、そうなると相手の態度も変わってくるものです。