心理学やメンタリズムで使われる「フォース」のビジネス応用
心理学やメンタリズム、またはマジックなどでも使われているらしいのですが、「フォース」というものがあります。
たとえば、「100円玉を右手でも左手でもいいので握ってください」といって握らせます。「私は後ろを向いているのでどっちかの手で握ってくださいね。当ててみせます」
そして、「まさか、100円を握っているのは右手じゃないですよね」
というと右手に握っている人は確かに握っていると思い、右手で握っていない人は確かに握っていない。つまり、どちらに握っていても当たったと思ってしまうというトリックです。
日本語の曖昧さを使い、「まさか~じゃないですよね」と言えば、聞き手によってどちらにもとれるというわけです。
また、「今から3秒以内に答えてください。花と言われて今、あなたが思い浮かんだ花は?」
そういって、「バラ」と書いた紙を見せ「どうです?バラじゃないですか?」と答えます。3秒と時間を短く区切って焦らせると多くの人が花と言われるとバラを想像するそうです。念のためあなたが赤いネクタイをしていたり、バラを想像させるようなものを近くに置いておくとさらに的中率はあがるそうですが、これが「フォース」といわれるテクニックです。
自由に選んだと思わせて実は、こちらが選ばせたいものを選ばせるテクニックです。
これは、ビジネスにも応用できます。
AとBという商品でどちらにしようか悩んでいる方がいた場合、右手に選ばせたい品Aを持ち、左手には選ばせたくないBを持ち、「どちらもいい品ですよ。お客様が直感的にピンときたのはどっちですか?」そういって、Aを一瞬、相手に近づけます。
相手は一瞬動いたAに目がいきます。それを直前に質問された「直感的にピンときた」と脳が勘違いし、およそ80%の人がAが直感的にピンときたと思い込みAを選んでしまうそうです。
似たようなテクニックを知らずに使っている人も多くいます。
家電量販店で働いている友人は、コンポを売る時に必ずやることがあるといいます。
3万円のコンポを買おうとしているお客さんに6万円のコンポを進めるときに使う技術なのですが・・・。
実は、広くて多くの音が飛び交う店内では6万のコンポと3万のコンポとでは違いはわかりづらいらいしのです。
しかし、コンポなどは大きな音を出すといい音に聞こえるとのこと。
なので、3万円のコンポをまず聞かせ、その後、その3万のコンポよりも大きな音で6万の音を聞いてもらうんです。すると、こっちの方が重低音がすごい!迫力がある!と感じるらしいのです。ボリューム上げてるだけなんですけどね。
また、テレビを売る時にもAという商品が右にあり、Bという商品が左にあって、Aが売りたい場合は、Bの商品のあるお客さんの左側に立つというのです。
テレビは正面から見た方がキレイに見えるのですが、まず、Bの商品を軽く説明しておき、次にAの商品を時間をかけて説明する。するとお客さんはおのずとAの商品の前に行きます。左側には店員がいるのでBの前にはいけません。その状態で「お客さん、比べてみてください。全然画質が違うでしょ。」お客さんにしてみたらAは正面から見ており、Bは斜めから見ているのでおのずとAの方が画質がいいと感じるのです。
彼は、「フォース」の技術など知らずとも経験から身につけていたわけです。
営業の方などでは、こういった技術をいくつも持っている人がおおいのではないでしょうか?それらを皆に広げていけば大きな成果に結びつくかもしれませんね。