客単価を上げる•クロスセルの極意とは?
ご一緒にポテトはいかがですか?
有名なクロスセルです。
客単価を上げるのには3つの方法があります。
①値上げする
②上位単価の物(選ぼうとしているものをより単価の高い物をお得感を出してすすめる。あと40円でポテトのLサイズに変更出来ますみたいな)
③関連商品をすすめる(クロスセル。プラスワンなどと言います)
今回は関連商品の販売。クロスセルのお話です。
Aという商品が売れました。関連商品としておススメ出来る商品は3つ。
(a)関連商品として購入率70%の商品
(b)関連商品として購入率40%の商品
(c)関連商品として購入率10%の商品
どれを最初にすすめますか?
当然、(a)ですね。最初に(c)をすすめ、断られてしまうと芋づる式のように次にすすめる商品、その次と断られてしまいます。
関連性が最も強く、購入率が高い商品から進めるのが基本ですね。経験で皆さん分かっていることと思います。
でも、これって1個2個目までは売れるんですけど流石に3個目すすめると「コイツ、なんでも買う客って俺のこと思ってるな」って3個目くらいで断られるんですよね。1度断られるとその後はもうダメ!すすめても「もう今日はこれくらいでいいから。急いでるから」ってなります。
では、こういう場合はどうでしょう、
(a)購入率70%、粗利50円
(b)購入率40%、粗利80円
(c)購入率10%、粗利150円
上のように購入率が高い方からすすめると最も利益の出る(c)が最後となり売れる可能性が低くなります。ただでさえ売れないのに!
では、どういう順番でおススメすれば最も客単価が上がり(いっぱい買ってくれて)、なおかつ利益の最大化につながるか?
(c)からすすめるか?(a)からか?
商品にもよりますが最も効果が高い方法は…。
(a)と(c)を同時にすすめる!
ポテトが(a)ドリンクが(c)だとすれば「ハンバガーと一緒にポテトとドリンクはいかがですか?セットだと30円おトクですよ〜」って感じです。
2個同時にすすめると本来1個づつ選べるはずなのに心理的にゼロか2個かの2択で人は選ぼうとします。
ゼロになったら最悪ですから購入率の高い(a)の商品は価格を他店よりも手軽にしたり、ポスターやPOPで目立たせたり接客するなら途中でサブリミナル的にジャブでおススメして置いたりする必要がありますが、その(a)さえ売れれば、(c)も売れるようなイメージで店舗のレイアウトと接客マニュアルを整えておくのがベストです。
クロスセルは何も一個づつすすめる必要は無いんです!セットですすめる。まとめてすすめると言ったこともでき、それが上手くいけば本来、売れないが高利益な商品も販売出来る事を頭に入れておきましょう。
競合企業の強みを弱みに変える
競合戦略の基本は弱みをつくことです。しかしながら、相手が自分の会社よりもブランド力、資金力に優るような場合は、そうそう簡単に弱みを見つけることはできません。
そこで、発想の転換が必要になります。
競合企業の強みを弱みに変える方法を考えるのです。
1985年に一眼レフカメラの市場で5位だったミノルタは見事にそれに成功しています。
当時は長きにわたってキャノンが一眼レフ市場ではトップ。なぜかというと交換レンズが大きな要因でした。レンズって基本的には、そのメーカーの物しか合わないんです。キャノンのレンズはキャノンのボディにしか合わないようになってます。
ですから、キャノンのレンズを持っている人は、またキャノンのボディを買うんですね。なので上位のシェアを誇るメーカーはずっと上位のまま固定状態となっていました。
しかし、ミノルタが発売した1985年の一眼レフカメラ「α-7000」によって状況は一変します。「α-7000」は駆動モーターをボディに組み込んだ本格的な世界初の実用的なAF(オートフォーカス)搭載の一眼レフカメラ。
それまでは、マニュアルでフォーカスを調整していたので一瞬の瞬間をとり逃してしまっていたんですね。ですから、みんな待ってました!って感じだったんでしょう。
ただし、画期的な技術革新のため、カメラボディとレンズの接合部であるマウントを従来のものとは一新したんです。
マウントを変えてしまうということは、それまでのレンズは使えなくなるということ。
他のメーカーがAF一眼レフカメラの市場導入に踏み切れなかった理由もここにありました。
実際、キャノンがAF機能の研究開発に乗り出したのは、ミノルタよりも早かったのですが、本格的なAF機能搭載一眼レフカメラを作るとなるとマウントを変えなければならず、それでは、キャノンのレンズを使っている多くの愛好家を裏切ることになるとキャノンには難しい意思決定だったわけです。
キャノンの強みであったレンズ・・・。しかし、それをミノルタは新製品導入を妨げる弱みに変えてしまったわけです。
マクドナルドの低価格戦略は、なぜ失敗したのか?
日本マクドナルドの低価格戦略は1994年に実施された「バリューセット」の導入から始まりました。
ハンバーガーとポテト、ドリンクをセットにして安く販売するもので価格は400円前後。これにより、マクドナルドの客数は2.6%増えます。しかし、客単価は4.2%の減。
まぁ、通常なら価格を下げれば客単価は減るものですね。それを打ち消すだけの売り上げ増が見込めなければ有効な戦略とはいえません。
マクドナルドの場合は、新規出店により、これをカバーしました。137店舗の新規出店により1.5%の全体としての売り上げ増となります。
次に行われたのが1994年の9月と12月に行った「100円バーガー」です。期間限定ですが、当時210円のハンバーガーを半額以下にします。この結果、2750万個ものハンバーガーが販売され、期間中の利益は他の商品も含め5倍にも達しました。
ハンバーガーの販売個数が増えれば、1個当たりのコストが下がります。固定費が圧縮されるとともに、大量仕入れによって食材の価格などの変動費においても他社よりも有利になります。
この成功により、マクドナルドは1995年4月にはハンバーガーが210円から130円。チーズバーガーが240円から160円。同年7月にはてりやきバーガーが280円から190円。フィレオフィッシュも280円から240円へと引き下げられました。
2000年2月には平日のハンバーガーがなんと65円。チーズバーガーが80円という極端な低価格戦略を強めていきます。
ですが、これは円高の影響もあってのこと。2001年頃から円高、極端な値下げによる客単価の低下を背景として業績は悪化していきます。
現在では、新商品の開発などによる低価格戦略からの脱却と共に一方で「100円マック」といった低価格ながら売り上げの見込める商品を充実させるなど低価格と中価格帯との両立といったバランスのとれた戦略をとっています。
また、コーヒーにも力らを入れハンバーガーの枠を超えて、広い視野での市場拡大を目指す動きも見せています。
ディズニーランドは、なぜスゴイのか!
1983年4月にオープンした東京ディズニーランド。夢の国と称されるように卓越した顧客満足を生み出すディズニーランドのマーケティングは、同業のみならず、多くのサービス業にとってベンチマーキング的な存在となっています。
東京ディズニーランドの成功のカギのひとつが、顧客との関係性の構築でしょう。
毎年のように多額の資金が投入され、新たなアトラクションが追加せれていくディズニーランド。この東京ディズニーランドには「未完成である」というルールが設けられています。
パーク内を未完成にすることで活気や夢を維持し、常に飽きさせずに、話題性を提供し続けていっているわけです。
また、東京ディズニーランドでは、従業員を「キャスト」と呼び、顧客を「ゲスト」と呼びます。そして、他のサービス業界では当たり前である「いらっしゃいませ」という挨拶をつかいません。「ようこそ」「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」です。「いらっしゃいませ」は、ゲスト側が返答する言葉がないため、このようにしているといいます。
さらに、ATMなどを除けば自動販売機も設置されていません。これもコミュニケーションを重視してのことであり、また男性用トイレには鏡がなかったと記憶しております。これは、おそらくある程度年齢のいった男性だと鏡に映った自分を見て「俺、何はしゃいでんだ?」と現実に戻されてしまうのを防ぐためでしょう。女性用トイレにはあるかもしれませんがないとしたら、同様の理由か、女性トイレは単に髪の毛を直していると混雑するため、その回避かもしれません。
加えて、ディズニーランドでは、組織内部のマーケティングも卓越しております。
例えば、管理者が従業員と顧客の双方に間近に接するための仕組みがあります。管理者は、1年の内の1週間は机を離れ、キップ売りなどのサービス最前線に出向くことが義務付けらえているのです。机にいると気づかないような細かなことや従業員からの不満も聞くことができますからね。
まあ、ディズニーランドでは、従業員の満足度によって会社の成功を測定しています。
従業員の満足が顧客満足に結びつくことを熟知しているんですね。
外部からの情報だけでも以上のように他の企業とは違う点がいくつもあります。
内部で働いている方なら、もっと多くのディズニーランドにしかないルールが存在するのでしょう。まさに徹底しているんですね。また、「なぜ、そんな細かなことまで気がつく?!」といったサービスのアイデアも至るところに存在します。これも、従業員、顧客満足と探求した結果なのでしょう。
初心者が安物を買ってしまう理由
消費者は、様々な情報(広告や口コミなど)を取得し、それらの情報と長期記憶の中に蓄えていた過去の購買経験などを統合させ購買行動を起こします。
そして、その購買行動は再び長期記憶の中に蓄えられていくわけです。
一般的に、知識が豊富なマニアや経験者は、長期記憶の中に蓄えられている購買情報が多く、さまざまな要求水準を満たしている商品を選ぶ傾向にありますが、初心者で初めて購入する消費者では、長期記憶の中の購買経験が少ないことから、また価格だけが自信をもって評価のできるものであることから結果として価格だけで決めるような選択となるわけです。
ですから、普及し始めのころのパソコンなどは、入門者向けの低価格を前面に打ち出した商品も多くありました。
上級機種を選ぶ消費者は、多くの情報や経験があるため、複雑な選択肢があり、企業としてはターゲットとする消費者の選択方向を見極め、それぞれに合う情報の提供を戦略として持つことが必要になります。
また、長期記憶の中にはブランドイメージも蓄積されていきます。
消費者は、購買経験を積み重ねていくことにより、買ってもいいブランドと買いたくないブランドを記憶の中にストックしていきます。
例えば、家電メーカーで自分の知っているメーカーが8社あったとします。エアコンを購入しようと考えた場合、消費者は、このすべてのメーカーを購買の選択肢に入れるわけではありません。
買ってもいいブランドに分類されているメーカーしか購買の選択肢には入りません。
これらの長期記憶の中に蓄積されたブランドイメージも購入を検討している商品にこだわりや思い入れが高い消費者のほうが多く、逆に思い入れやこだわりが低い消費者は少ない傾向にあります。
例えば、男性ならセダン車といえば、トヨタのクラウン、マークX、ハチロク、カムリ、日産のスカイライン、フーガ、ホンダのシビック、スバルのレガシィB4など数え切れないほど出てくるでしょう。
しかし、興味のない女性では、クラウンしか知らないという人も多いかも知れません。
さらに、車に興味のない方では、興味がないので「乗りたくない車」というのも少ないのに対して思い入れの強い男性では「乗りたくない車」が多いと思われます。
このように、一様に消費者といっても多種多様です。購入経験の少ない若い方、興味の薄い方は安物を購入する傾向が強い為、それらの方に興味を持ってもらう工夫が必要ですし、購入経験の多い方、興味の強い方には、多種多様の選択肢と戦略が必要になっていきます。
これは、商品群によっても興味の薄い方も購入する商品、比較的、興味の強い方しか購入しない商品もあるため、それらのことを十分に考慮し、戦略を立てていく必要があります。
ライバル店に追いつくには考えるより真似をしろ!
近くに強力なライバル店があり、自店の売り上げが下がってきた。そんな事も店舗経営を任されている方なら経験ある方も多いのではないでしょうか?
そんな時、まず始めにやっていただきたい事がライバル店の「真似をしろ!」です。
売り上げでライバルに勝っていても油断は出来ません。いつまで勝者でいられるかなんてわかりませんからね。
そんな時にも「真似る技術」は必要です。
昔有名なデパ地下があり、そこには何でも揃っていました。十数年の間ずっと地域でナンバーワンの店舗です。
長きに渡る間、地域1番店を守ってきたものの一つが「真似をする事だ」と専門誌のインタビューに答えていたのを覚えています。
近くに同じくらいの店舗面積のデパートができ、そこのデパ地下のケーキ屋さんが有名だというと噂が耳に入れば、そのケーキ屋さんをそっくりそのまま自分の店に持ってきちゃう。それがダメなら同じようなケーキ屋さんを持ってくる。総菜なら総菜、パンならパン。ライバル店にお客を取られているようなら、その人気のコーナーをそっくりそのまま自分の店に移転するイメージで営業を続けてきたと言います。結果としてあの店に行けば何でもあるってことになります。あっちの店、こっちの店に行かなくても同じか似たような魅力的な商品が揃っている訳ですからね。
私の友人も電気屋さんに勤めていますが、おもちゃ担当を任されたことがあったそうです。今なら電気屋におもちゃはあっても全然違和感ありませんが当時は何で電気屋におもちゃ?って感じだったそうで、知識も何もないゼロの状態。しかも、近くに大きなおもちゃ屋さんが存在する…。
半年もすると売れ残りの在庫で店頭が溢れかえる状態になってしまったそうです。
そこで上司から言われたのが「考えたって相手はおもちゃのプロ!勝てるわけないからせめて真似しろ!」
もちろん、相手の店舗の方がおもちゃの売り場面積が大きいのでそっくりそのままにはなりませんが、エンドの展開、戦隊物は売り場面積の何パーセントか?知育玩具はどのくらい揃えているのか?
単純に相手の売り場をぎゅーっと圧縮した売り場にしたそうです。
今までないがしろにしてきた、女の子のおもちゃが広い面積をとっていたり、導入していないおもちゃも沢山あったえいと新しい発見も…。
結果としては、価格は変わらないらしいのですが、ポイントが多く付く分、ライバル店よりもお得で徐々にお客さんも増えていったそうで、ライバル店に勝てずとも、電気屋のおもちゃコーナーとしては十分に善戦と言える数字になったと言います。
あれこれ考えても結果がついてこない場合、とりあえず真似をする事もひとつの手段なのでしょう。
広告を作るならAIDAの法則を念頭に!
店舗でお得意様や見込客に週末のイベント情報の広告を自作で作りお渡ししている風景を目にします。
レジ袋に勝手に入っているケースもありますね。
これってどれくらいの効果があるかというと、まぁセール内容や職種によっても変わってきますが、一般には配布数の0.1〜0.2%と言われています。
例えば200万部の新聞に広告を挟めば2000から4000の反応があるってわけですね。雑誌なんかの広告はもっと効果は悪いようで0.06〜0.1%といいます。
ただし、店頭で見込客やお得意様に配るチラシならもっと圧倒的に効果は高くなるはずです。
配る枚数にもよりますが、少なくとも1度は店舗に足を運んでいるわけですので10〜30%も夢ではありません。
それだけ店舗で直接配るチラシは効果的なわけです。
ただし、素人が適当にワープロで作ったチラシでは、家に帰ってから丸めてポイです。
効果的なチラシにはAIDAの法則が使われています。
Atention (アテンション) 注意を引かせる
Interest (インタレスト)興味をいだかせる
Desire (デザイア)欲しいと思わせる
Action (アクション)行動させる
です。
まずは、アテンション(注意を引かせる)。文字は大きく「週末処分セール開催」みたいな感じです。
次にインタレスト(興味を引かせる)。これもある程度大きな文字で「毎回売り切れ続出の処分セール!今年もやります!ご期待下さい」
そして欲しいと思わせる、デザイア。「〇〇製のシングルベットが半額。ソファー全品30パーセントオフ。シャンデリア¥128000がなんと29800円」
最後にアクションで来店を促しますが、これは電話番号、住所、地図の他に担当者の名前を入れておくと当日丁寧に対応してくれるはず、と行動を起こしやすくなります。また、電話での対応も担当につなぐことで来店時の成約率も上がるでしょう。
非常に効果的なお得意様や来店客への自作広告。上記のことを意識して是非チャレンジしてみてください。