仕事は「並列処理」より「随時処理」の方がいいが例外もある
一般的に仕事は「並列処理」よりも「随時処理」の方がいいとされています。
あれこれ手を付けるより、1つ1つ仕事をきっちりこなしていった方が効率がいいというわけです。
しかし、例外もあります。
接客業などです。接客業では、接客、つまりお客様の対応が仕事の割り振りで最優先となります。
品出しや棚卸などを行っていたいとしてもお客様が来店されているのに無視はできません。ですから、接客業では、どうしても「並列処理」にならざるを得ないわけです。
では、接客業などでは、どうやって仕事の効率を上げていけばいいのか?
優先順位をつけるべきです。
まず、仕事を4つのカテゴリーに分けます。
①優先的に行うべきであり、尚且つ急ぎの仕事
②優先的に行うべきであるが、急ぎではない仕事
③優先的に行るべきではないが、急ぎの仕事
④優先的でもないし、急ぎでもない仕事
優先的な仕事とは、売り上げや利益に関わる重要な仕事を指します。①は誰しもがもっとも先に手を付ける仕事ですので問題ありません。問題なのは②と③が逆になってしまう人がいます。
売り上げや利益に影響はないけど、本社が資料を今日中に提出しろ!といったような仕事です。この仕事を②の重要だけれども期日などが設けられていない仕事や同僚や部下の仕事のサポートといったものよりも先に持ってきてしまうケースです。
ただでさえ、接客業は時間をできるだけ、接客にあてたいところです。捨てるべき仕事は捨てる勇気も必要な場合もあり、判断力、決断力のいる業種だと思います。
また、上司としては、誰に仕事を割り振るかも重量な仕事です。
接客もトップクラスで他の仕事も早くて正確といった社員がいると頼ってしまいがちですが、本来なら接客に仕事を集中させれば、さらに売り上げUPを狙える場合もあります。
接客と他の仕事の割合をどう割り振るか?この辺も売り上げを左右する重要な仕事です。
ただし、接客業でも「並列処理」よりも「随時処理」という考え方を念頭に置いて考えねばならないケースもあります。
たとえば、売り上げを上げるために「客数」を上げることに集中するか?「客単価」をあげることに集中すべきか?
この場合、どちらも力を入れる「並列処理」は難しいでしょう。
店舗がまだ出来て間もない時。新規出店などの時は、「新規顧客の獲得」つまり「客数」を上げることに集中します。その後、お客様が増えてきたら「リピーターの獲得」、その後はお客様の数を維持しながら「客単価」に力を入れていくべきでしょう。
接客業の場合は、仕事自体は「並列処理」にならざるを得ませんので、優先順位が非常に重要になってきます。しかし、仕事の大きな視点での考え方としては「随時処理」です。お店としての目標なども並列処理で「あれもこれも」よりも「今月はこれをやる!」と1つの目標(随時処理)を行う方が良い結果が見込めるでしょう。