売りたい商品には比較出来るものを用意する
「今度の週末にこの商品を10台売るぞー」
気合の入ったキャンペーンだったのに蓋を開けたら大ゴケ!ぜんぜん売れない!
そんな経験したことのある人は多いのではないでしょうか?
例えばAという商品。通常10万円のところ週末限りで8万円!めっちゃ安い!!!
これなら売れる!と思いきやお客さんの反応は「8万円?高いな!」
なんでこの安さ伝わらん!
そういって髪を掻き毟る思い・・・。まぁ、よくよく考えればそうですよね。お客さんにしてみたら、あらかじめ下調べして市場や他店の価格を知っているならば8万円が安いと感じるでしょうが、なんの情報もない状態で8万といわれると高いと感じてもしかたがありません。
販売している方は、いつもは10万円なのに8万円になったという比べる情報があるので「安い」と感じます。下調べしているお客さんも他店だと10万だという比較する情報があれば8万は「安い」と感じるわけです。
この「比較する情報」が実はとても大切です。
では、どのようにしてお客さんに比較する情報を提供するか?
もっとも手っ取り早いのがAという商品よりも低スペックなBという商品を近くに置いて、Bよりも安い価格でAを売り出すとわかりやすいでしょう。
A商品 通常価格¥100.000 (高スペック)
B商品 通常価格¥85.000(低スペック)
これを・・・。
A商品 特別価格¥80.000(高スペック)
B商品 通常価格のまま¥85.000(低スペック)
これなら黙っていてもA商品は安いと感じるわけです。
当たり前に感じますが、結構できていない場合が多いのです。セールなどになるとAの商品もBの商品も同時に安くしてしまってよくわからん状態になっていたりします。
A商品 特別価格¥80.000
B商品 特別価格¥65000
今、読んでいる人にとってはAが通常10万円、Bが通常8万5千円という情報があるのでAもBも安いと感じますが8万と6万5千円だけ見せられても安いか高いかわかりません。
「いや、いや今やネットで価格の比較なんてできるでしょ」
って思ってしまいますが、これをないがしろにしているとAの商品が売りたいのに食いついてもくれません。まず、食いつかせて、そこからお客さんが個人で比較対象を探すためにネットなどを使い「あっ、ホントに安い」と感じるわけです。
比較するのは自店舗だけの情報に留まりません。
例えば、競合店がチラシで大きく歌っている商品は比較の対象になりますので安くし店舗でも目立たせる必要がありますし、ショッピングモールなどで出入り口のいい場所のお店がTシャッツ500円で目立つところに山積みしているようなら同じようなTシャツを480円で山積みすれば「安い」と感じるでしょう。
これら比較の対象は価格だけではありません。
たとえば、テレビなどの新製品で「どうです?いい画質でしょう?」と言われてもだいたい価格順や機能の高い順に並んでいることが多く、となりの商品と比べても「ん?わからん」という場合が多いと感じます。
この場合は、売りたい商品を軸として「価格として比べる商品」と「機能として比べる商品」を付近に用意し映像なども比較しやすいものを使います。
Aという10万円の商品が売りたいなら左側にBという「価格で比べる商品(スペックでAに劣り、価格もAとそれほど変わらないように設定)」、右側にCという「性能で比べる商品(性能で圧倒的にAに劣り比べれば一目瞭然、ブランド力も低い)」ようなものを並べると価格も機能も比較しやすいでしょう。
売りたい商品がある場合、どうしても売りたい商品を目立たせるために単独で展示してしまったり、山積みにしてしまう場合が多いのですが、その場合にも「比較できる対象」を用意することも大切です。