店長の品格

毎日の営業ご苦労様です!店長として苦悩する毎日ですが、共に苦労している皆さま。また、将来は店長をめざす皆さまといっしょに自分が学んだことを日記に記していきます。

効率のいいビラ配りは忙しい時間にあえて行う!

飲食店街では、昼夜問わずに道に出てビラ配りをしている姿を目にします。

 

実は、私も昔、アルバイトで3ヵ月ほどビラ配りをやったことがあるのですが、このビラ配り。暇な時よりもランチタイムなど忙しい時間帯の方が効率がいいのをご存知でしょうか?

 

11時ごろからビラ配りを始めても、そもそも通っている人が食事を目的として歩いていないんですね。買い物やお仕事で通り過ぎているだけなので、いくら美味しくて安いといっても見向きもしない。

 

お店の人は、11時ごろからビラを配っておけば、買い物が終わった後や仕事で一段落ついた時にお店に来てくれるというのですが、まぁ、来ませんね・・・。

 

逆にお昼をどこで食べようか悩んでいる人にビラを渡し、気の利いた一言でもいえば、かなりの確率でお店に入ってくれます。こうなると配っている方もモチベーションが上がり、やる気も出てくるものです。

 

これはビラ配りだけに限った事ではありません。

 

例えば、セール!

 

これなんかも、お客さんの入りが悪い時期に数字を上げようとセールチラシを配るお店がありますが、おすすめできません。

 

お客さんが来ない時期に呼ぼうと思ってもいい結果はでません。11時にランチのビラを配るようなものです。狙うならランチタイム。つまり、セールをやるなら集客の多い日です。

 

50人の集客の時に頑張って10%集客を上げても55人。しかし、200人の集客で10%集客を上げれば220人です。

 

暇な時期や時間がもったいないから努力して客数や売り上げを上げようとするよりも、忙しい時に集客を上げた方が数字は上がります。

 

暇な時期や時間は忙しくなる時期への投資。準備や計画を練る時間に費やし、黙っていても忙しくなる時期に最大の売り上げが上がるようにした方が良い結果がついてきます。

 

仕事で時間が足りないなら「劣後順位」をつける!

残業を減らせ!しかし、仕事の量はいつも以上!

 

そんな状況でよく言われるのが「仕事に優先順位をつけなさい」です。

 

しかし、優先順位をつけたところで結局、全部の仕事をこなさなければならない!そもそも優先順位が何なのかわからない!全部、本社や上司、曰く重要!ってこともよくあります。

 

しかし、そういう時には落ち着いて「逆優先順位」つまり「劣後順位」をつけてみることです。

 

売り上げや利益に直結しやすい、しにくいで順位をつけてもいいでしょう。

 

そして、劣後順位の上位の仕事は、「他人に任せる」もしくは「簡素化」するわけです。

 

これは、何も本社や上司から言われている仕事だけではありません。日頃の小さな仕事もすべて順位付けします。

 

たとえば、在庫を探している時間、お客さんにポイントカードを作ってもらっている時間などなど。こういったものも順位付けし、劣後順位が上位だと感じたら簡素化します。

 

在庫を探す時間がもったいないのであれば、売れ筋商品は店頭やレジ付近に持ってくる。ポイントカードはテーブルを用意してあらかじめ記入を促すなどなど。工夫すれば時間は結構短縮できます。

 

一日で行っている仕事は1時間2時間かかっている仕事ばかりではありません。5分、1分、30秒とかかっている時間でも毎日の積み重ねだと大きな時間の損失となっています。

 

すべての仕事に「劣後順位」をつけ、簡素化、他の人に任せるといったことをしていきましょう。

 

 

新生活需要で売り上げ最大化を目指すには!?

販売業では、業種によって多少異なりますが特別売れる時期というのがあります。

 

年始、バレンタイン、ホワイトデー、新生活、ゴールデンウィーク、夏のボーナス、お盆、ハロウィン、クリスマス(年末)

 

例えば、売れない時期、一日の予算が50万円だったとします。この日の為に必死にがんばって準備して売り上げを予算比120%やったとしても60万円です。

 

売れる時期、一日の予算が100万円の日の為に準備し、予算比120%やれば120万円。

 

つまり、販売業では売れる時期には本気で全力で何をどう売るのかを考え準備し、結果を出さなければならないのです。

 

人間ですから、毎日、毎日、全力で頑張るというのはほぼ不可能。やったとしたら身も心もボロボロです。頑張る時に頑張って、そうでない時期には手を抜くくらいがちょうどいいのです。

 

前年の1日の売り上げが50万円で25万円しか売れなかったとしても、売れる時期で取り返せますが、売れる時期の失敗は売れない時期にどれだけ頑張っても取り返すことはできません。

 

それほど、販売業では売れるシーズンが重要なわけです。

 

現在、1月ですので業種によってはバレンタイン、ホワイトデーがすぐ近くまで来ております。銘店、銘菓、スーパーではもう準備を進めなかればなりません。

 

家電量販店や家具屋さん、引っ越し関係や携帯電話屋さんなどでは新生活がすぐそこです。

 

では、新生活需要ではどのように売り上げを上げていくか?

 

家電量販店や家具屋さんなら一人暮らし用の商品の欠品ロスをなくすように心がけなけらばなりません。売れている時の欠品(チャンスロス)は大きな痛手です。それがないが為にまとめて購入予定であった他の商品もすべて他店で購入されるということもありえます。

 

毎年、コレ欠品するんだよな~

 

なんて、のんきなことは言ってられません。欠品した際の代替品。欠品した商品よりもお客様に代替品の良さを伝えるトークなども準備しておく必要があります。

 

また、単価UPも重要です。去年、よく売れた商品を頭に入れ、それよりも良い商品が売れるよう、売り場、見せ方、POPの工夫も重要です。

 

そして、プラス1品。去年の平均単価を超えられるよう、家電量販店ならテレビにつける録画機といったもの。家具屋さんなら時計にいれる電池や簡単なお掃除用品といった小物でお客さんが気づかないようなものもしっかり提案できるシステムを構築しておくべきでしょう。

 

業種によっては、年間最大の売り上げを作る新生活。ここで失敗すると取り返すのに非常に苦労しますし、逆に大成功をおさめれば、半期の売り上げはもらったも同然という業種も多いでしょう。この時期は、年間を通しても頑張るべき時期です。しっかり、準備を進めましょう!

 

 

 

 

身も心も疲れきるような仕事をするのはダメ!頑張るべき時間、時期を知る!

今日も明日も全力で頑張り身も心もボロボロ・・・。

 

いくら仕事が好きな人でも、これが数年、数十年続くかと思うと、深いため息が出る・・・。そんな人も多いのではないでしょうか?

 

常に緊張感を保ち、どんな時でも誰にでもどんな商品でも全力で販売。理想ではありますが、自分で行うにしても、他人に強制するにしても、それは疲れますし、努力しているのに思ったように数字が伸びないといった場合が殆どです。

 

では、どうすればいいのか?

 

ズバリ!「メリハリ」です。

 

店舗経営や営業であれば売れる時期、売れる時間だけ全力で頑張ればいいのです。

 

しかしながら、それをするためには数字を頭に入れておくことが必要です。

 

まずは、売り上げの高い週は何週目なのか?何曜日なのか?何時なのか?何が売れるのか?

 

まず、それを知り、そこは全力投球でやり切るのです。

 

今月は前年の110%を必達!という目標を立てたとします。人員や商品アイテムを増やすのであれば楽でしょうが、現状の人員、在庫金額で行うとします。外的要因もなくかなりキツイ状況だった場合、毎日、毎日110%の予算を組んでしまうのは地獄です・・・。

 

まず、ひと月の中でいつが売れるのか?時間帯は何時なのか?何が売れるのかを把握し、人員を厚くしたり、売れる商品の付近にプラス一品売れる工夫や単価アップの商品を置く、またイベントなどを組んだりして、そこに全力を投じるべきです。

 

また、自分も含めた人員に無理がないよう休日や休憩も頭に入れておくことも重要です。

 

もっと大きな視点で行うのであれば、年間52週のうち売り上げの大きいトップ10週をピックアップし売れている商品に欠品が出ないよう、また、お得意様へのアプローチを勧めます。(売れている時間、時期にだけ全力投球)

 

次にお得意様で年間のお買い上げ金額の多いトップ100人。このお得意様には特別なDMを送ったり、来店された際には手厚くもてなします。(特別なお客様にだけ全力投球)

 

そして、売れている商品。これは売り上げ点数が重要です。金額よりも数です。また、単純な売り上げではなく、売り上げの伸び率が重要です。売れている点数が伸びている商品は注目度も高いのでアイテム数を増やしたり、他の部門よりもメンテナンスや独自のPOPなど力を入れるべき部門です。(売れる商品だけ全力投球)

 

こういった具合に、常に誰にでもどんな商品に対しても全力投球するのではなく、売れている時期に、買ってくれる人に、売れる商品にだけ集中して全力を出し切るべきです。

 

100の力を100の商品、時間に使うのではなく、80の力を30の商品、時間に使うことでより効率よく、数字を上げることが可能です。

 

なぜ行列の出来るラーメン屋に並んでしまうのか?

なぜ、行列の出来るラーメン屋に並んでしまうのか?

 

「並んででも食べたいと感じる人が多いってことはそれだけ美味しいのだろう」と予想して自分も並ぶわけですね。

 

しかし、実際は、「自分の口には合わなかった」という人も多いのではないでしょうか?でも、きっと次も違う店で行列が出来ていると気になってしまう・・・。

 

実は、コレは心理学的に言うとヒューリスティックスという解決法によるものなのです。

 

人は、何かを決定するときに手間をかけてでも確実に正解を選ぼうとする場合(アルゴリズム)と少ない情報を手掛かりに短時間で決定してしまう(ヒューリスティックス)という方法で問題を解決します。

 

例えば、車などといった大きい買い物は後で後悔しないように多くの情報から正解を選ぼうと考える人が多いはずです。コレは、アルゴリズムの解決法です。

 

しかし、失敗してもさほどデメリットがない場合は、少ない情報でも短時間で選ぼうと考えます。コレは、ヒューリスティックスです。

 

美味しいラーメンが食べたいと考えた場合、もし、マズくても数週間も数か月も引きずるほど後悔はしないはず。そこで少ない情報であり、必ず正解にたどり着けるわけではないが、概ね効率よく正解にたどり着く方法を選びます。

 

おいしいラーメンを選ぼうと考えた場合、アルゴリズムだと1件、1件食べ歩き、確実に自分の好みのラーメンを見つける。しかし、これでは時間と労力、経済的にも途方もない。そこで、多くの人はヒューリスティックスの方法を選ぶのです。

 

このヒューリスティックスも代表的ヒューリスティックスと利用可能性ヒューリスティックスというのがあります。

 

ラーメン屋の行列の場合は、代表的ヒューリスティックスとなります。

 

おいしいラーメンを食べたいと考えた場合、おいしいラーメン屋の代表的な特徴をイメージします。その中に「行列」というものがあるわけです。ですから、行列=おいしいと考え、並んでしまうわけですね。行列がないお店ばかりの場合でも美味しいラーメン屋の特徴で「行列」以外の光景を思い浮かべ、例えばテレビでやっていたおいしいと有名なラーメン屋に似た看板や店構えといったもので判断し、その店に入る場合もあります。

 

つまり!!!

 

自身の店を繁盛させたいと考えるのであれば、お客さんがイメージしているその分野のよいイメージの店に近づける必要があるわけです。

 

おいしいラーメンであれば、「行列」「看板」「流行りの○○系ラーメン」「清潔」と人によってイメージする光景は違いますが多くの人が考えるおいしいラーメン=○○に自身の店を近づける必要があります。

 

電気屋なら安い電気屋でお客さんがイメージする光景。「大きい店」「プライスが大きい」「山積み」「ワゴンセール」など・・・。

 

洋服屋さんで沢山のお客さんに来てほしいなら「店員がおしゃれ」「照明がキレイ」「手頃な価格」「入りやすさ」といった多くのお客さんが好むお店のイメージに近づけることが大切です。

 

*ちなみに利用性ヒューリスティックスとは、複数の事柄を比較する際に思いつきやすい例が多い方が実際に興る頻度も高いと考える手法です。例えば、男性50人と女性50人の名前を並べて女性の名前のうち10名を有名女優としていた場合、その名前を見て男女どちらが多かったかを問うと自分の知っている名前の多かった女性の方が数が多かったと勘違いする人が多いといったものです。

 

 

社員のモチベーションを上げるには「えこひいき」が効果的

「えこひいき」というと何だか他の社員から不満が上がりそうと考え控えているリーダーの方も多いのではないでしょうか。

 

確かに1人だけを「えこひいき」したのでは不満も上がってきます。

 

しかし、全社員に「えこひいき」をすることが出来ればそれに越したことはありません。

 

どういうことなのか?

 

売り上げを上げるために顧客満足度を上げようと考えているのであれば、「まずは従業員満足度」!頭ではわかっていてもなかなか実行することは難しいものです。

 

従業員の満足には外部的要因と内部的要因があります。外部的な要因とは給料や昇進などがありますが、すぐにそれらを満足させられる権限を持つリーダーは多くはありません。多くのリーダーが目指すものは内部的要因。これは言い換えればやりがいや楽しさによるモチベーションです。

 

つまり、内面から浮き上がってくる「やる気」ってわけです。

 

組織心理学のアダム・グラントも「内発的動機を強く持つ人の方が創造的な成果を出しやすい」と言っております。

 

では、どのようにこの社員の「やる気」を上げていけばいいのか?

 

有効とされている手段のひとつに1on1というのがあります。上司と部下が1対1で話し合う手法でこれを行うことで悩みややりたいことなどを聞き出します。

 

普段は聞かれることも言うこともないので「考えることすらやめてしまう」社員がとても多いのです。それを定期的に聞き出す機会を設けることで「考え」「実行」してもらうわけです。

 

また、心理学的にもこれを行うことでリーダーと部下との心理交換関係が結ばれ、部下は「えこひいき」、つまり自分は他の社員よりも期待されている、話を聞いてもらっていると思い込むのです。そうすることで、その社員のモチベーションは驚くほどに向上します。

 

これを一人ではなく、複数人、できればすべての部下に行うことが出来れば部下全体のモチベーションの向上につながるわけです。

 

また、部下との会話でアイデアをもらうこともありますし、部下の適正を知り、適材適所の配置することも可能となります。

なぜ地方にしかないファミリーレストランが存在するのか?(ドミナント戦略)

地元では美味しく有名で何店舗もお店があるから当然、別の地域にもたくさんお店があると思いきや地元にしかなく、何そのお店???って聞かれたことがあるという人も少なくないのではないでしょうか?

 

実は、これドミナント戦略というものです。

 

例えば、愛知辺りにあるハンバーグ屋さんが全国チェーンを目指す場合。いきなり全国バラバラに店舗をつくってしまうと非常に効率が悪いんですね。食材の配送とか店舗を視察、巡回するにも時間とコストがかかってしまします。

 

ですから、まずは愛知で有名になったら愛知で店舗数を増やしていくのがセオリーなんですね。その後、愛知でこれ以上の店舗数を増やしても限界だと感じたら、次に目指すは関東だとしましょう。しかし、この場合も関東にいきなり店舗を増やすことは危険。愛知を関東を結ぶ静岡あたりで店舗を増やしていきます。その後、関東に進出の方がコストと効率を考えるといいわけです。

 

つまり、ドミナント戦略でコストと効率を考え、地元にしか出店していない飲食店が多く存在するわけですね。